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【セブン編】【第1話】あの日の再会が、セブンへの道を開いた

セブン編 - The Seven Chapter

胸の奥に沈めていた憧れが、再会の一言で息を吹き返した。

① 長年のモヤモヤが、再会によって形を持ち始める

若い頃から、ずっと胸の奥に沈んでいた“セブンへの憧れ”がある。
雑誌で見て、街でたまに見かけて、
そのたびに心が少しだけざわつく。
でも、現実の生活の中では、
その気持ちをそっと押し込めてきた。

駐車場は1台分しかない。
屋根もない。
扉もない。
家族の生活もある。
仕事もある。
そして、60歳という現実もある。

「無理だよな」
「でも、いつか…」
「いや、もう遅いかもしれない」

そんなモヤモヤを抱えたまま過ごしていた。

そんなある日、学生時代の“無二の友達”と再会した。
バイクで走り回っていた頃のままの笑顔で、
ビールを飲みながら近況を話し、

当然のように今までのバイク遍歴など趣味の話に、彼が言った。

「とんでもない車を買ったよ。。」

「セブン。。」

その瞬間、胸の奥に沈んでいた憧れが、
一気に形を持ち始めた。
ああ、そうだ。
自分も、ずっとこれを夢見ていたんだ。

② 夢が“現実の選択肢”として立ち上がってくる

友のケータハムの話を聞きながら、
心の中で何かが静かに動き始めた。

「自分には無理だ」と思い込んでいた壁が、
少しだけ揺らいだ。

友は特別な人間ではない。
昔からの仲間で、価値観も近い。
その彼が、あのセブンを手に入れた。

——もしかしたら、自分にもできるのではないか。

実は時々ベッドで、
中古車情報を見ていた。

古い雑誌を見る時もあった。プラモデルを買ったこともあった。
あの後、同じホームページを見た。値段も、スペックも
以前と何も変わっていないのに、
なぜか“現実味”が増して見えた。

夢は、ただの夢ではなく、
“選択肢”として立ち上がってきた。

③ やるなら今だ、と心が動き出す

もちろん、現実の問題は何ひとつ消えていない。
駐車場は足りないし、
屋根も扉もない。
家族の生活もある。
ややこしい仕事もある。

でも、心の奥で小さな声が言った。

「今なら、まだ間に合う。」

体力も気力も、まだ十分にある。
そして、あの友との再会が、
背中をそっと押してくれた。

「悩むんだったら、乗ってみた方がいい。」

その瞬間、
セブンを迎えるための準備が静かに動き始めた。

このブログの“本編”は、
ここから始まる。

次回の予告

あの日の再会から一年後、
その友のケータハムの助手席に乗せてもらい、
山のワインディングを一緒に走った。
風の音、エンジンの鼓動、
路面の振動がそのまま身体に伝わってくるあの感覚。
ただの“憧れ”だったセブンが、
その日、初めて“現実の乗り物”として迫ってきた。
——ああ、やっぱり欲しい。
そう思った瞬間だった。
次回は、その日のことを少し詳しく書きたい。