──大工さんの“置き土産”から始まった複雑な工程
――下地・防水・板金・排水の理屈まで全部詰まった回です。
今回のテーマは 小庇(こびさし) です。 ここは以前のブログでも書いたように、大工さんが本体工事のついでに 下地だけ作ってくれた部分 になります。
本来は図面に
- 出幅 500mm
- 幅 1000mm
- 木下地の小庇 と描いていましたが、見積には含まれておらず、後から自分で作るために図面を描いたところでした。

小庇は、下地・防水・板金と工程が複雑なので、後付けアルミ庇(約5万円) に逃げようかと本気で考えていた部分でもあります。
しかし、大工さんに作ってもらった小庇は、屋根工事で板金の経験値が一気に上がったおかげで、 「これは自分でやれる」と思うようになりました。
■ 1. 小庇の防水
大工さんの雨養生の上に、さらに1枚重ね貼りしました
大工さんが雨養生も兼ねて防水シートを貼ってくれていましたが、 その上に もう1枚防水シートを重ねて施工 しました。
<大工さんが施工してくれた防水シートの状態>

<上から重ね張りした状態>

しかし、ここで問題が発生します。
使用した防水シートは 10cmあたり45円の安価なもの で、 これがとにかく破れやすく、入隅で破れてしまいました。
破れた箇所は 防水テープで補修 しています。
さらに、雨の日に軒裏を確認すると、 湿っているのを発見しました。

原因は、小庇がぶつかる 壁の天端(てんば) の防水不足です。
もともと
- アルミ既製品の笠木(約4万円) を考えていましたが、屋根板金を経験した今なら 余り材で笠木を自作できる と判断しました。

とはいえ、まずは 天端に防水シートを施工するのが絶対条件 です。
■ 2. 唐草(からくさ)の施工
壁止まりの納まりは“排水”が命です
唐草は、板金戦隊さんの動画を参考に施工しました。
今回のポイントは 排水 です。
外壁の金属サイディングの裏側に入った雨水を 外へ逃がす構造 にすることが最重要になります。
■ 3. 立平の割り付け
中央2枚はサンプル、両側は継ぎ足し+塗装仕上げ
小庇の立平は 4枚構成 です。
- 中央2枚 → 金物店でもらったサンプル品
- 両側2枚 → 屋根工事で余った切れ端を継ぎ足し
両側は色が違うため、 八千代折り → 目荒らし → サフェーサー → 黒つや消し塗装 という本格的な工程を踏んでいます。
<黒つや消しで仕上げた状態>

継ぎ足しは、屋根の最後でやらかした経験が活きて、 ブチルテープ+シーリング併用 で施工しました。
片側が壁、もう片側が桁という条件もあり、 材料が浮くのを防げたのは大きかったです。

■ 4. 立平の壁止まり
ここも排水がすべてです
壁止まりも板金戦隊さんの動画を参考に施工しました。
唐草と同じく、 外壁裏に入った水をどう逃がすか が最重要ポイントです。

■ 5. 貫(ぬき)は15mm厚×90mm
油性ペンキで防腐処理しています
本体屋根と同じく、 小庇の貫も 15mm厚×90mm を使用しました。
今回は貫を 立平の山のてっぺんに直接ビス止め する方式にしています。
■ 6. ケミカル面戸とエプロン面戸は“自作”しました
ネットで買うのをやめて、 自作で対応 しました。
- ケミカル面戸 → ホームセンターの水道・排水管の保温材
- エプロン面戸 → 余っている板金の切れ端で製作


どうせ隠れる部分なので、 機能重視でOK です。ケミカル面戸変わりに使いましたが、隙間なくぴっちり納められました。これは良いかもです。
■ 7. 最後は雨押さえ
壁止まりと桁の水上の納まりを参考に施工しました
雨押さえも板金戦隊さんの動画を参考に施工しました。

■ まとめ

小庇は“小さいけれど、屋根工事の縮図”でした
今回の小庇施工は、
- 下地
- 防水
- 唐草
- 立平
- 壁止まり
- 面戸
- 雨押さえ
と、屋根工事の要素が全部詰まっていました。
大工さんが下地を作ってくれたおかげで、 ここまで進められた部分も大きいです。
そして、屋根工事で得た経験が すべて小庇に活きた回 になりました。
■ 次回予告
次回は、 小庇横の壁の笠木の板金の予定です。

