――紙模型の効果と、現場での誤算
屋根工事もいよいよ終盤。 今回は、屋根の最上部に取り付ける 片棟押さえ の話。ここは雨仕舞いの要。 実際にやってみると、予想してなかった事もありました。

■棟包の“誤発注”から始まった片棟押さえづくり――強引な折り曲げ加工と、結果的に“ラッキー”だった話
屋根工事もいよいよ終盤。 今回は、屋根の最上部に取り付ける 片棟押さえ の話。本来なら、既製品を使ってサッと取り付けて終わり…のはずでした。 しかし、ここでもまた“DIYあるある”が起きました。
■ 発注書には「片棟」と書いたのに、届いたのは“普通の棟包”片棟押さえは片流れ屋根専用の金物。 私は発注書に しっかり「片棟」 と書いて注文しました。しかし、届いたのは──一般的な棟包(両流れ屋根用)。「いや、これ違うでしょ…」 と言ったが、発注し直すのも面倒だし、時間もかかる。結局、 渋々受け取ることにしました。
※この誤発注の経緯は、こちらの記事に詳しく書きました。
→【ガレージ小屋編】【第15話】屋根材を決め、板金の世界へ足を踏み入れる | Seven Garage Life|DIYでセブンと暮らすガレージ小屋づくり )
■ 仕方ないので“普通の棟包”を片棟押さえの形状に加工。普通の棟包は左右対称の山形。 片棟押さえは片流れ屋根に合わせて 片側が鋭角 になっています。つまり、 自分で片棟の形状に折り直す必要がありました。やるしかないです。
(一般的な棟包の写真)
<片棟に改造した棟包>

■ 手で強引に折り曲げていく──当然シワも出るガルバリウム鋼板は紙のようにはいかないです。 片棟の鋭角形状に寄せていくのは 完全に力技です。丁寧にやれば大丈夫なのでしょうが、強引にやってしまい、 多少のシワや凹みが出てしまいました。
■ 板金戦隊さんの動画を参考に“シワ取り”を実施
強引に折ったせいでできたシワ。 このままでは見た目が悪い。そこで、以前から参考にしている 板金戦隊さんの動画 を発見。シワ取りに挑戦。-ゲンノウの平たい部分を使って、出っ張っている方のシワをゴシゴシ均すイメージです。 完全には消えないですが、 見た目はかなり良くなりました。
■ そして“結果的に”この誤発注はラッキーだった
ここからが面白いところです。片棟押さえの既製品は、 垂直方向の寸法が69mm。しかし、今回誤って届いた一般的な棟包を加工したので、 垂直方向が104mmもあります。つまり──私の棟の納まり(破風板を省略した形状)には、むしろこちらのほうが相性が良かったです。これは本当にラッキーでした。
(棟包のディテール)

破風板を省略した私のディテールでは、 片棟の69mmでは 外壁との取り合いが厳しくなります。しかし104mmある一般棟包(改)なら、サイディングの差し込みスペースが確保できるというメリットが生まれました。イメージ通りの施工ができそうです。
■ まずは両端部の箱状板金
──紙模型で徹底予習

片流れ屋根の両端には、 箱状の板金をする必要がある。ここは形状が複雑で、現物合わせだけではまず無理。 そこで今回も、「板金戦隊さんの動画」を参考に、例によって 紙で原寸大の模型を何度も作成 しました。- 折り方 – 外壁との取り合い 、紙で何度も折り直し、形を確認し、 「これならいける」という形にたどり着いた。そのおかげで、 実際の板金加工もまずまずの出来栄え。紙模型の効果は本当に大きい。斜めの棟包は私のオリジナルです。普通だと上の面を下に折るのですが、斜め部分は横の板を横に折って作りました。



■ 1830mm × 3本 → 計算上はギリギリ…しかし足りなかった
片棟押さえ金物は 1830mmを3本 購入していました。計算上はギリギリ足りるはずでしたが、- 重ね代 – 両端の箱状板金 – 現場の誤差 これらが積み重なり、 足りなくなりました。近くのホームセンターで追加購入。形状が若干違うからか、焦っていたからか、重ねて取り付けてみると、 継ぎ目が膨らんでしまいました。ここは次の週、手直ししました。棟包を外して丁寧に再施工したら、まぁまぁの状態になりました。

■ 木材の厚み問題──15mmではビスが効かない
棟押さえ内部の木材(貫)は通常18mm厚。 しかし今回は 15mm厚 を使用していました。この3mmの差が厄介でした。- ビスが効かない時がある – 空回りする – そのたびに下穴を空け直し、 効かない穴はブチルテープとシールで止水し、 完全に行き当たりばったりの施工に。貫の上に防水シートを貼ったことや立平の八千代折りと干渉して浮き気味な所があって、しっかり押さえながら、下穴を開ける必要がありました。
(下穴処理した写真)
■ 最近は3歩進んで1歩下がる感じ
まさに 3歩進んで1歩下がる の繰り返し。次の週に、前の週の手直し作業から始めることが多くなりました。夕方になると、ガレージ小屋の中で酒を飲みながら、 その日の反省会をするのが習慣になりました。「今日もいろいろあったなあ」 「でも、まあ、なんとか前には進んでる」そんな気持ちで一日を締めくくる。—早くセブンを眺めながらの晩酌といきたいものです。

■次回は、小庇の施工を書きます。唐草の壁止まり、立平の壁止まり、立平の重ね継ぎ足し、雨押えの出隅、壁止まりなど板金テクニックの総集編になります。

